薄毛の予防法女性の薄毛・抜け毛対策 – 原因やヘアケア法を解説【医師監修】
2021/04/27 更新

監修医師
AGAスキンクリニック レディース院
診療顧問 田中洋平医師

- 【資格】
- 日本形成外科学会専門医
医学博士(信州大学)
- 【所属学会】
- 国際形成外科学会会員
日本美容外科学会会員
日本皮膚科学会会員
日本美容皮膚科学会会員
日本抗加齢学会会員
日本熱傷学会会員
日本救急医学会会員
日本フォトダーマトロジー学会理事

薄毛の悩みは男性のものと考えられていましたが、ここ10年の間に女性の薄毛の悩みは急増しています。また、必ずしも加齢が原因で薄毛が進むわけではなく、当院にお問い合わせいただいた方の割合では20代、30代がともに28.6%、40代が24.7%を占めており、薄毛に悩む若い女性が増えていることが分かります。薄毛を過度に恥ずかしいと思わず、早めに原因を見つけて適切なヘアケアを行えば、早期の回復を期待できます。
女性の薄毛の特徴
男性の薄毛の大部分を占めるAGA(男性型脱毛症)では頭部の一部に症状が見られますが、女性の薄毛は全体的に薄くなり、地肌が見える状態になるのが特徴です。
女性の薄毛の種類について
女性の薄毛の症状には、以下のようなものがあります。
びまん性脱毛症
- 「びまん」とは「一面に広がる」という意味で、髪全体が薄くなり、ボリュームが失われます。
分娩後脱毛症(産後脱毛症)
- 出産後に女性ホルモンが一気に減少するため、妊娠中に抜けなかった髪がまとめて抜けてしまう症状です。通常は産後6ヶ月から1年で正常なヘアサイクルに戻るとされています。
牽引性脱毛症
- いつも同じ分け目だったり、強く髪を束ねたり引っ張ったりすることにより、頭皮に負担をかけることが原因で薄毛になります。
脂漏性脱毛症
- 皮脂の過剰分泌により、毛穴が塞がれ、頭皮が炎症を起こすことで発症します。
FAGAとは
FAGAとは「女性男性型脱毛症」で進行性の脱毛症ですが、初期の段階では気づかないことも多く、全体もしくは頭頂部を中心に均一的に脱毛するのが特徴です。
「FAGAについて詳細はこちら」
女性の薄毛のサイン

女性の薄毛の原因
女性の薄毛の原因は多くの場合、ヘアサイクルの乱れによって引き起こされます。ヘアサイクルは2~6年の成長期、2週間前後の退行期、3カ月前後の休止期から成り立っています。これが乱れると、成長期が短くなり、髪がしっかり成長しきれないまま、退行期・休止期に入り薄毛につながります。では、何がヘアサイクルの乱れを引き起こすのでしょうか?
加齢によるホルモンバランス変化
女性は閉経の時期(40~50歳くらい)に女性ホルモンの分泌が減り、体内の男性ホルモンとのバランスが崩れてしまいます。
ストレス
ストレスに受けると自律神経が乱れ、交感神経が過度に緊張、結果として頭皮の毛細血管が収縮し、血行が悪くなります。それにより、髪の成長に必要な栄養が十分供給されなくなります。
過度なダイエット
過度のダイエットはホルモンバランスの乱れを引き起こし、栄養バランスが崩れることにより髪の成長に必要なたんぱく質やビタミン、亜鉛などが摂取されないため、薄毛につながる可能性があります。
「薄毛予防・改善に役立つ食事とレシピ」についてはこちら
生活習慣の乱れ
睡眠不足や睡眠の質の低下は、髪の成長に欠かせない成長ホルモンの分泌を阻害します。また、外食やコンビニ弁当などが続き食生活が乱れると、髪の材料ともいえるたんぱく質が不足し、逆に髪の成長を阻害する脂質の摂取が過多になります。さらに運動不足は血行不良を引き起こします。
ヘアケアによるダメージ
頭皮環境を清潔にすることを考えるあまり、1日2回以上と高頻度でシャンプーすると、頭皮の皮脂分泌の乱れにつながります。また、シャンプーのすすぎ残しも毛穴を塞ぎ、髪の生育を阻害してしまいます。さらに洗髪後、自然乾燥で湿ったままにしておくことは良くありませんが、間違ったドライヤーの使い方も頭皮にダメージを与える原因になります。
過度な飲酒や喫煙
飲酒により取り込まれたアルコールは肝臓でアセトアルデヒドに分解されますが、その量が多いと通常の分解では間に合わず、髪の成長に欠かせないアミノ酸が使われることになります。また、喫煙によりニコチンを体内に取り入れると血管が収縮し、血行が悪くなります。さらに喫煙は髪の成長を阻害する活性酸素や悪玉コレステロールの増加も促しています。
女性の薄毛の対策について
思い当たるものがあれば、以下を参考にして早めの対策をとることをおすすめします。
生活習慣の改善による薄毛対策
生活習慣は身についてしまっていることが多く、改善するのが難しい場合もあります。無理なく少しずつ変えていきましょう。
良質な睡眠をとる
- 髪の毛を育てる成長ホルモンは眠っている間に分泌されるため、毎日の眠りを充実させることが薄毛対策につながります。成長ホルモンは入眠から3時間以内に盛んに分泌されるといわれています。そのため、睡眠時間は4時間以上確保するのが望ましいです。
- 良質な睡眠をとるために、パソコンやスマートフォンなどの画面を見るのは眠る1時間前までにし、リラックスできる音楽を聴いたりホットミルクを飲んだりして眠る準備を整えましょう。身体が一度温まって冷えるときに眠気を感じるため、入浴は1時間半ほど前に済ませておくのが望ましいといわれています。熱いお湯に短時間つかるのではなく、40度ほどのぬるめのお湯にゆっくりとつかりましょう。
ストレスをためない
- ストレスをためこまないために、自分なりに発散できる方法を見つけておきましょう。何でも話せる友人とゆっくり話したり、趣味に打ち込んだり、自然の中を散歩したりとストレスの発散方法は人それぞれです。自分に合った方法を見つけてみてください。また軽い有酸素運動をすることで、ストレス発散だけでなく血流の促進にもつながります。
飲酒や喫煙を見直す
- 過度な飲酒や喫煙によって、髪の毛や頭皮に栄養が行き渡らなくなる可能性があります。できるだけ控えるようにしましょう。
- しかし、いきなり「今日から絶対にやめる」と考えると、欲求が抑圧されることでストレスになってしまうことも考えられます。無理なく少しずつ減らすことを考えてみましょう。
食事内容を見直す
- 好き嫌いが多かったり、ファストフードやインスタント食品ばかり食べていたりすると、毎日きちんと食べているつもりでも、髪の毛に必要な栄養素が不足してしまうことが考えられます。できるだけ多くの栄養がとれるよう、さまざまな食品を組み合わせてメニューを作るのがおすすめです。
- 健康な髪の毛をつくるのに大切な栄養素として、たんぱく質、亜鉛、ビタミン類が挙げられます。毎日食事に取り入れるのが難しい場合はサプリメントなども活用し、髪の毛が育つための栄養をきちんと摂取しましょう。
頭皮環境における薄毛対策
髪の毛が生えてくるための土台である頭皮環境を整えることも、薄毛対策には欠かせません。整えるために行いたいことを紹介します。
頭皮マッサージによる血行促進
- 頭皮マッサージは血行を促進するため、頭皮環境の改善が見込めます。
「頭皮マッサージについて詳細はこちら」
ヘアケアの見直し
- 誤ったヘアケアを続けるとダメージにつながりやすくなりますが、髪や頭皮に優しいケアを続ければ、頭皮や髪の毛の状態を良好に保てます。毎日行うシャンプーを見直してみましょう。
- 髪の毛を濡らす前にブラシで髪をとかし、ほこりなどを落とすとともに、髪のもつれを防ぎましょう。シャンプー剤を手に取る前に頭皮と髪の毛をたっぷりのお湯で洗い、シャンプー剤はよく泡立ててから使います。爪を立てないように指の腹を使って頭皮を揉むように洗い、すすぎ残しがないようによく洗い流してください。
- シャンプー後は乾いたタオルで髪の水気を吸い取り、ドライヤーを使用してきちんと乾かしましょう。ドライヤーを使うと熱で髪の毛を傷めてしまうと考えがちですが、湿ったままの髪の毛は傷みやすいうえ、頭皮で雑菌が繁殖してしまう原因にもなります。
- 今夜のシャンプーから、髪や頭皮に優しいシャンプー方法を実践してみてください。
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女性の薄毛は専門クリニックに相談を!
内臓や皮膚の疾患があるわけではないのに、地道にセルフケアをしても薄毛が改善しない場合は、専門の医療機関を受診する方法もあります。薄毛治療を専門とする医師が、問診や血液検査などを行ったうえで、薄毛の原因や改善のための治療法などを提案してくれます。
気兼ねなく相談できる相手がいることで、薄毛の不安やストレスを緩和することにもつながります。無料カウンセリングを実施している医療機関もありますので、まずは気軽にカウンセリングに足を運んでみましょう。
- Summaryまとめ
- 薄毛に悩む女性は増えており、原因は人それぞれです。生活習慣やホルモンバランスの乱れなど、複数の要因が絡んでいることもあり、セルケアだけでは改善が難しいケースもあります。
そのため、普段の生活習慣やケア方法の見直しをしつつ、専門のクリニックに受診をおすすめします。
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