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薄毛・抜け毛の病気【医師監修】 ひこう性脱毛症の原因や治療・改善方法
2024/01/29 更新
監修医師
AGAスキンクリニックレディース
診療顧問 田中洋平医師
エイジングケアや発毛分野で様々な研究を行い、国際誌での英語論文数、英語著書数が業界世界一で、発毛治療の未来に貢献している臨床医・医学研究者です。
【経歴】
2012年12月 東京女子医科大学皮膚科非常勤講師
2019年11月 AGAスキンクリニックレディース 診療顧問 就任
【所属学会・資格】
日本皮膚科学会会員
日本美容皮膚科学会会員
「最近フケがでるようになったな」「なんだか頭もかゆいし……」とお悩みの方は「ひこう性脱毛症」かもしれません。思春期以降の男性に多くみられるひこう性脱毛症ですが、女性でも発症する薄毛の種類の1つです。詳しく見ていきましょう。
ひこう性とは聞き慣れない言葉ですが、漢字で「粃糠」性と書きます。粃(しいな:まだ実っていない籾(もみ))と糠(ぬか)、米ぬかのことで、ひこう性脱毛症の症状の特徴でもあるフケを籾や糠にたとえたとされています。
ひこう性脱毛症は、『乾燥した細かい灰白色のフケが大量に発生→フケが毛穴をふさぎ、毛穴にいる常在菌(マラセチア菌)が繁殖→毛穴が炎症→髪の成長が阻害→抜け毛が増え頭皮全体が薄く』なる病気です。フケを伴った脱毛症といえます。
ひこう性脱毛症は、地肌にへばり付くように毛穴をふさぐほど発生するフケが原因です。乾いたフケになる要因として、洗浄力がつよすぎるシャンプー剤やそのすすぎ残し、頭皮質に合わない整髪料が挙げられます。必要な皮脂まで洗い流してしまって頭皮が乾燥し、あるいは刺激物が残ったままの状態なのです。
頭部では、必要なくなった頭皮や角質が剥がれ落ち新しい細胞に生まれ変わる「ターンオーバー」を繰り返していますが、頭皮環境の悪化により正常なターンオーバーが行われず、頭皮の垢であるフケが出てきてしまうのです。
ひこう性脱毛症の主な症状は、フケ、かゆみと脱毛です。
初期には少し気になる程度の「フケ」が、中期になると通常以上に発生します。頭皮に乾燥からのかゆみに加えて、毛穴辺りの炎症により「強いかゆみ」と「赤み」もではじめます。末期には強い炎症で「かさぶた」ができ、「熱をもつ」こともあります。髪は成長しきれず、もろく、細くなると同時に前頭部から頭頂部にかけて「脱毛症状」が進行するのです。
症状、脱毛部分の頭皮や毛穴の状態を視診や触診で細かく観察して見極めることが大切です。素人では判断がつきにくく、フケやかゆみ、脱毛の症状が出たとしても必ずひこう性脱毛症とは限らないので、皮膚科やクリニックなど診療機関を受診しましょう。進行性の病気ですので、現状をそのまま放置していると、どんどんフケが溜まり炎症を悪化させて脱毛が進んでいきます。早めの治療が望まれるところです。
まずは炎症を鎮めるためステロイドの外用薬や抗生物質が使用されます。マラセチア菌の繁殖を抑える抗真菌薬(外用)、つらいかゆみを抑えるために抗ヒスタミン薬が併用されるでしょう。また、頭皮環境をできるだけ正常な状態に近づける目的で、ビタミン剤を使用し皮脂をコントロールします。ビタミンB2(リボフラビン)やビタミンB6(ピリドキシン)は脂質の代謝に関わる補酵素、アミノ酸の再合成を手助けする補酵素なので、過剰な皮脂分泌を抑える役目を果たします。
残念ながら、ひこう性脱毛症の根本原因はまだはっきりしていません。しかし、ホルモンバランスや自律神経の乱れが関係していると考えられており、肌の敏感なアレルギー体質の方に発症の確率が高くなっています。
先述したとおり、洗髪時に髪の健康に必要な皮脂まで洗い流すことがないように、洗浄力が穏やかな低刺激であるアミノ酸系のシャンプーがおすすめです。市販されている一般的なシャンプーに比べて爽快感が低く、洗髪の所要時間が長くなりますが、フケ・かゆみ・乾燥に有効なので安心して使えます。
ホルモンバランスを整えて新陳代謝を正常に機能させるには、食生活の改善・質の良い睡眠・適度な運動の3点を心掛ける必要があります。
まず、抜け毛の改善には亜鉛が必須ですが、亜鉛を活性化させるビタミンもまた然りです。バランスよく、ビタミンE(トコフェロール)を多く含むアーモンド・乾燥いちじく・すだち・鮎・ウニ、ビタミンC(アスコルビン酸)を含むパプリカ・アセロラ・緑茶などを積極的に摂りましょう。また、成長ホルモンが最も分泌される22時から翌2時までを含めた質の良い睡眠が大切です。週1回でも確保できればいいですね。さらに、短時間でも継続して有酸素運動すると、育毛効果のアップが期待できます。
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ドクターからの回答
自由診療のため、保険は適用されません。女性型AGAも男性のAGA同様に、命に関わる病気でないとされているためです。ただし、お得にご利用いただける各種プランはご用意しております。
監修医師
AGAスキンクリニックレディース
診療顧問 田中洋平医師
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