女性の薄毛に関するQ&A

Q&A

薄毛・抜け毛の不安

  • 40歳を過ぎて抜け毛が増えた気がします。更年期は関係がありますか?

    ドクターからの回答

    更年期と女性の薄毛には、大きな関係があります。そもそも、更年期とは、閉経をはさんだ前後10年間のことを示します。平均して40歳から45歳ぐらいから始まり、50歳から55歳ぐらいまでの期間です。卵巣機能が衰えるので、女性ホルモンの分泌が低下します。性機能が不安定な思春期を終え、最も卵巣機能が活発な20~30代とのギャップによって、身体のあらゆる不定愁訴に悩んでいる女性は少なくありません。

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フサちゃん

更年期と脱毛の関係

更年期は、自律神経のバランスが大きく乱れます。自律神経はストレスと深い関連があるだけではなく、全身の血行不良を招きがちになります。そもそも、毛髪に栄養を運んでいるのは、血液です。頭部の血流が不足しがちになることにより、髪に栄養が行き渡りにくくなります。結果、髪が乾燥して、パサついたりする症状に悩まされる人も多いようです。

自律神経のアンバランスは、毛周期にも大きな影響を及ぼしています。毛周期が乱れることで、髪のコシがなくなり、抜けやすくなってしまうことも考えられます。女性の薄毛・脱毛には、女性ホルモンの分泌の低下が指摘されています。女性ホルモンのアンバランスによって、男性ホルモンであるテストステロンが相対的に増えてしまうからです。若いときと髪の質感や太さが違うと感じる人は、更年期による髪の加齢変化が原因と考えられます。

大豆が更年期に効果があるといわれている理由とは

更年期による薄毛・脱毛の対策は、一般的な更年期による対処法と同じです。一般的に、更年期には大豆が効果があるといわれています。大豆には女性ホルモンと同じ作用を持つ植物性エストロゲン(フィト・エストロゲン)が含まれています。フィト・エストロゲンは食品から摂取すると、体内でエストロゲンと同じように働いてくれる優れものです。

大豆に含まれているイソフラボンが女性ホルモンのエストロゲンの分泌量が上がることは、様々な研究で明らかになっています。そのため、大豆イソフラボンを効率的に摂取できる健康食品が、国内で数多く販売されています。食事以外から摂取するようにするのも、ひとつの方法でしょう。

どれぐらい大豆イソフラボンを摂取すればいいのか

内閣府の食品安全委員会によれば、1日の大豆イソフラボン摂取量の上限は70~75mgとされています。これは食事と食事以外の健康食品の両方を合わせた摂取量です。主な食品に含まれている大豆イソフラボンの量は、次のとおりです。豆腐1丁300mgで、約60mg。豆乳200mlあたりで、50mgです。スーパーなどで売られている200mlの豆乳パックをイメージするとよいでしょう。食品で1日の摂取量の大半を補うことができるため、内閣府は一日上乗せ摂取量(特定保健用食品として)の上限値を30mg/日としています。

大豆イソフラボンの副作用はないの?

天然の植物成分が由来になっているので、大きな副作用はないといわれています。ただし、1日15mg以上、大豆イソフラボンを摂取した場合、子宮内膜増殖症の割合が有意に高くなったという研究データもあります。先ほどご紹介した内閣府の1日の上限摂取量である75mgを超えなければ、大丈夫でしょう。

また、大豆イソフラボンを摂取するだけでなく、頭皮や毛髪に負担をかけないようにする工夫も大切です。頭皮の血流不足が薄毛に繋がることも多いので、首や肩の血液循環をよくすることも大切です。更年期は全身の血液の流れが悪くなるので、軽いウォーキングやヨガやピラティスなどの運動習慣を身に付けるようにするとよいでしょう。無理な運動をせず、全身に酸素を行き渡らせるために、腹式呼吸を心がけながらエクササイズを続けるとより血行促進効果が高まります。